
こんにちは。
閲覧いただきありがとうございます。
私は食品添加物を摂取しないことにより、全身に広がるじんましんを克服して以来、美容と健康のためにも「無添加」生活を送っています。
無添加生活を始めたことで、食品の安心・安全にも興味を持ちはじめ、ついには野菜もオーガニックを選ぶようになりました。
この記事はこんな方向け
- 農薬を使用して育った野菜のリスクを知りたい方
- 有機野菜をどこで購入しようか悩んでいる方
- 食の安全を大切にしている方
スーパーで野菜を購入するとき、有機野菜のスペースにある野菜を見かけると、
「なんだか健康的で体に良さそう!」
と思えて、買いたくなってしまいますよね。
でも、有機野菜の表示のついていない野菜に比べると価格が高いことに驚いて、結局は安い野菜を購入してしまうことも多いはず。
そして、「有機野菜ってなんでこんなに高いの?」と残念に思います。
有機野菜と通常の野菜の違いは、栽培中に使用される農薬の量なのですが、農薬がどれだけ野菜についているかが見えるわけではないので、少しでも安い野菜を買いたくなってしまうのが主婦ですよね。
私もそうでした。
ですが、キレイに見えるお野菜にも、薬漬けになったお肉や、食品添加物まみれになった加工食品のように、食品の”裏側”があるのではないかと思うようになりました。
そして実際に調べてみると、「安いだけで野菜を選んでいては健康が損なわれてしまうのでは?」と思い始めたのです。
そこで今回の記事では、
「農薬の危険性」と「有機野菜を選ぶ理由」
そして、「有機野菜のおすすめ宅配サービス」
について、お話したいと思います。
農薬大国である日本の野菜栽培の現状
日本は単位面積当たりの農薬使用量が、中国、韓国に続き世界3位の農薬大国であることをご存知でしょうか?
温暖多湿な環境のため病害虫が発生しやすいため、農薬の使用量が多い国なのです。
少しデータは古いですが、2009年に福岡県が発表した普通栽培の野菜の農薬散布回数は以下の通りです。
- きゅうり:56回
- トマト:54回
- なす:59回
- いちご:63回
これは、各県でも同じような現状です。
栽培期間中に何十回もの農薬が使用されていることに驚いてしまいます。
そして、日本で最も使用量が多い農薬が有機リン系農薬。
EUでは原則禁止されている農薬の空中散布が、野放しでおこなわれている現状です。
また近年、使用量が増えてきているのがネオニコ系農薬。1990年代から使用が増えてきている比較的新しい農薬です。
これらの農薬について説明したいと思います。
有機リン系農薬
有機リン系農薬は、1930年代にドイツにて合成された殺虫剤です。
害虫の神経系のアセチルコリンエステラーゼの働きを阻害することにより、麻痺させ最終的に死亡させる殺虫効果のある農薬です。
日本では、1950年代に稲の主要害虫であるニカメイチュウの防除薬として使用され始め、現在では野菜や果物の栽培で使用されています。
有機リン系農薬の危険性
有機リン酸系の農薬は、慢性的に摂取することによって、
- 低運動性
- 筋肉硬直
- 低体温
- 精神機能障害
- 記憶障害
- 学習障害
を引き起こすと言われています。
有機リン系農薬は、神経毒性を持つ農薬でもあるのです。
EUでは、有機リン剤の使用は禁止されています。米国での有機リン剤の使用は認められていますが、日本で行われているの空中散布は原則禁止になっています。
ネオニコ系農薬
水稲をはじめ野菜や果物などの農業だけでなく、林業やガーデニング、ペットのノミ取りなど様々な用途で使用されているネオニコチノイド(ネオニコ)系農薬。
稲穂に対するカメムシ類の防除剤として、田んぼで大量に使用されます。全国でカメムシの発生予察調査が行われて警報が出されると、有人へリや無人ヘリでネオニコ系農薬が一斉に散布されます。
ネオニコ系農薬の危険性
ネオニコ系の農薬の危険性は、
- 浸透性
- 残効性
- 神経毒性
があります。
浸透性があるため、根や葉や茎、果実に浸透し洗っても落とすことができません。
そして残効性といって、植物に農薬の効果が残るため、少ない量で効果が発揮できる特徴があるので、減農薬栽培として使用されている実情もあります。
有機リン系農薬同様に、神経毒性を持っている薬剤でもあります。
このネオニコ系農薬の影響で、水田に生息する多くの生き物が姿を消していると言われているのです。
ネオニコ系農薬の人への影響は、摂取許容量を守っていれば問題ないとされてきましたが、最近の研究では、
極微量を慢性的に体に取り込んでいくと、子どもの脳神経の発達に影響がある
ことがわかっています。
2012年には米国小児科学会が、
「農薬ばく露は小児がんのリスクを上げ、脳発達に悪影響を及ぼし健康障害を引き起こす」
という公式勧告を発表しています。
また、2015年には国際産婦人科連合が、
「農薬や環境ホルモンなどの有害な環境化学物質は、人の生殖、出産異常が増え、子どもの健康障害や脳機能の発達障害が増加している」
と警告しています。
ネオニコ系農薬の規制について
EUは2018年4月に、ネオニコ系農薬5種類のうち3種類の屋外の使用を禁止しています。
同じ年にはアメリカのカリフォルニア州では、ネオニコ系農薬の新規登録を認めない決定をしています。
世界的には規制が高まる中で、日本はネオニコ系農薬の残留基準値を緩和しています。
ネオニコ系農薬のアセタミプリドの残留基準値を、日本とEUで比べてみると以下の表のようになります。
EUでは日本の600倍から5倍も規制が厳しいのです。
日本では2015年、さらに残留基準値が緩和され、
レタス、春菊:5ppm⇨10ppm (アセタミプリド)
ほうれん草:3ppm⇨40ppm (クロリアニジン)
と、農薬の残留基準値の緩和がすすんでいるのです。
日本の農薬規制の動き
日本の国全体としては、農薬残留基準値が緩和されている現状ではありますが、自治体レベルでは反対する動きもでていきています。
「小樽市&子どもの環境を考える親の会」では、ホームセンターを経営する企業4社へ、ネオニコ系農薬の販売中止を求める要望書を提出しています。
また、東京都三鷹市議会は2018年12月にネオニコ系農薬の規制強化を求める国への意見書の採択をしています。
同様の意見書は、埼玉県嵐山町・久喜市・吉川市・秩父市、東京都小金井市でも可決され、2019年には埼玉県横瀬町、長野県千曲市でも可決されています。
有機野菜を選ぶ理由
ここまで日本の農薬の使用の現状や、どういった農薬が使用されているのか、そして農薬のリスクに付いてお伝えしてきました。
その中で思うのは、
野菜は有機野菜がいい!
ということ。
ちなみに有機野菜とは、農林水産省が禁止する農薬を使用せず、決められた量以下の農薬しか使用せずに栽培された野菜のこと。
そのため、農薬をまったく使用していないわけではありません。
そうはいっても普通栽培の野菜よりずっと農薬の使用量は少ないので、購入するなら有機野菜を選びたいです。
日本では農林水産省が認める登録認定機関の認証を得た野菜しか「有機野菜」を名乗り、「有機JASマーク」をつけて販売することができません。
たとえ農薬を一切使用していなくても、有機野菜を名乗って販売することができないのです。
この認証を受けるにはたくさんの書類や手間のかかる申請が必要なため、小さな農家などでは取得が難しい認証でもあるのです。
でも実際には有機野菜の認証を受けなくても、無農薬で野菜を育てている農家はたくさんあります。
ここからは、そんな農家さんのつくった野菜の宅配サービスや、有機JAS認定を受けた野菜の宅配サービスのおすすめをご紹介したいと思います。
おすすめ有機野菜宅配サービス
おすすめの有機野菜の宅配サービスを下記の記事にまとめていますが、
いくつかピックアップしてご紹介します。
坂ノ途中
無農薬野菜を育てている農家さんと提携して、定期的に無農薬野菜をお届けしてくれる「坂ノ途中」さん。
スーパーでは購入できない珍しい野菜をお届けしてくれます。
送ってくれる野菜のレシピも一緒に送ってくれるので、野菜が届くのがとっても楽しみになる定期宅配サービスです。
坂ノ途中さんの公式サイトはこちらです。
届いたお野菜のレビュー記事を下記にまとめています。
秋川牧園
無農薬野菜を育てながら、抗生物質や遺伝子組み換え飼料を与えずに育てた畜肉を販売している珍しい食品メーカー「秋川牧園」です。
加工食品も販売していますが、食品添加物無添加でつくられており、安心安全で信頼できる食品メーカーです。
秋川牧園さんの公式ホームページはこちらです。
秋川牧園さんはお野菜のお試しセットを販売しています。レビュー記事はこちら。
オイシックス
「オイシックス」さんは、有機野菜の販売や加工食品を販売している食品メーカーです。
完全な無農薬野菜や無添加食品を販売しているわけではありませんが、無農薬や低農薬の野菜や、できるだけ食品添加物を使用しない食品づくりをおこなっています。
オイシックスさんの公式サイトはこちらです。
オイシックスさんもお試しセットを販売しています。レビュー記事はこちら。
まとめ
農薬を使用することによって、野菜を育てる手間を省くことができ、生産量を増やすことができます。それは世界的に人口が増加する現代では、とても重要なことでもあります。
ですが、その反面で人間の健康が損われてきているのも事実です。
いまさえ良ければいい、
という考えは改めて、少しづつでも未来の自分と家族のために選ぶ野菜を変えていくのも大事なのではないかなぁと思っている今日この頃です。
このブログを読んでくださる方々の、安心安全な食生活の参考に少しでもなるのなら幸いです。
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参考:
安田節子著 「食べ物が劣化する日本」
日本農薬株式会社 「よくある質問」