こんにちは。
閲覧いただきありがとうございます。
私は食品添加物を摂取しないことにより、全身に広がるじんましんを克服して以来、美容と健康のためにも「無添加」生活を送っています。
無添加生活を送っていると、身の回りに溢れる化学物質も気になるようになりました。化学物質を一切排除して生活するのは不可能ですが、少しでも避けるためにできることを探して記事にしています。
・住宅の建材の化学物質が気になる方
・大手ハウスメーカーの建材と空気環境に関する
取り組みを知りたい方
皆さんは、建材から放出される化学物質を意識したことはあるでしょうか。
気密性の高い住宅が広がる中で、住宅内の換気が充分されず、室内にいる人間が建材から放出される化学物質を吸い込むことにより、めまいや頭痛を引き起こす「シックハウス症候群」が問題になってから数十年。
建築基準法の改定で、建材に関しては人間に害のある毒性の高い化学物質の使用が制限され、住宅の24時間換気システムも義務化されました。
しかし、それでも私たちの生活は化学物質に満ち溢れています。
毒性の高い化学物質の使用は制限されていますが、化学物質の使用が「0」になることは無く、低濃度の化学物質でも体調に異変を起こしてしまう可能性もあります。
人間が体内に取り入れるものの中で一番多いのが「空気」です。
毎日何時間も過ごす住宅。住宅内の空気環境には、できるだけ配慮したいものです。
これから新築の家を建てようと思っている方であれば、なおさらそう思うのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、大手ハウスメーカーの建材の化学物質に関する取り組みと空気環境への配慮と、無添加住宅についてまとめました。
住宅建材と化学物質
ここで住宅建材に使用される化学物質について、少し触れておきたいと思います。
現在の建築基準法で、シックハウス問題への対策として規制のされている化学物質は、クロルピリホスとホルムアルデヒドの2物質が該当します。
毒性の強い有機リン系の化合物です。殺虫効果があるため、防蟻剤や農薬などにも使用され、建築基準法改正前の住宅では土台や柱にふきつけられて使用されていました。
安価であるため接着剤や、塗料、防腐剤の成分として広く使用されている、毒性の強い化学物質です。濃度によっては人の粘膜への刺激性をもち、蒸気は呼吸器・目・のどなどへの炎症を引き起こしてしまいます。国際がん研究機関により、発がん性のある化学物質として指定されています。
クロルピリホスに関しては、住宅の建築材料(建材)への使用は禁止となっています。
一方で、ホルムアルデヒドを発散する建材は、居室の種類と換気回数に応じて、使用する建材の面積に制限が設けられています。
この2つの化学物質の他にも、シックハウス症候群の原因になりうる物質として、建材や家具から出るVOC(揮発性有機化合物)があげられます。
常温で大気中に蒸発してしまう有機化学物質の総称です。トルエンや、ベンゼン、フロン類などが該当し、建材や家具の接着剤や塗料に幅広く使用されています。
厚生労働省は、住宅の室内空気汚染の低減化を促進するために、ホルムアルデヒドやトルエンなど13の化学物質の室内の濃度指針値を設定しています。
建材の指標
住宅メーカーのシックハウス対策について調べていると、ホームページやパンフレットに「建材にはF☆☆☆☆(Fフォースター)を使用」という文言が記載されているのをよく見かけると思います。
このマークには下記の4ランクがあります。
F☆☆☆☆
F☆☆☆
F☆☆
F☆
これは、ホルムアルデヒド放散等級を示すマークです。F☆☆☆☆が最上位規格でホルムアルデヒドの放散が極めて低く、建築基準法では内装仕上げとしての使用面積に制限がありません。(F☆☆☆☆以外は制限があります)
大手ハウスメーカーの建材・空気環境への配慮
住宅メーカーはたくさんありますが、全国展開している大手ハウスメーカーの建材・空気環境への配慮についてまとめました。各社の公式ホームページを参照しています。
積水ハウス
出典:積水ハウス
【建材の化学物質への配慮】
改正建築基準法の規制対象外である手すり、幅木、下地などについても、最もホルムアルデヒドの発散量が少ない「F☆☆☆☆」ランクの部材を使用しています。
壁紙に関しても、塩素や可塑剤を含まない、水性樹脂や自然素材を原料としたオリジナル壁紙を開発し、戸建住宅の標準仕様としています。
【空気環境への配慮】
国が定める空気中の化学物質の濃度の1/2を実現しています。
厚生労働省が室内濃度指針値を定める13物質すべてを対象に取り組みを進めています。
また、壁・天井の壁紙接着剤へのホルムアルデヒド使用を廃止。
快適性と省エネ性能に配慮した計画換気システムを戸建住宅に標準化したりするなど、建材と換気システムの両面から室内空気環境の改善に積極的に取り組んでいます。
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住友林業
出典:住友林業
【建材の化学物質への配慮】
建材や建具、壁・天井クロス、システムキッチンに至るまでF☆☆☆☆部材を使用しています。
また、クロスは万一燃焼しても有毒ガスが発生しない非塩化ビニールクロスを採用。
畳も発泡ポリスチレンフォームを含まないものを使用するなど、住むひとの健康への配慮を徹底しています。
【空気環境への配慮】
一定の換気量を確保できる24時間計画換気システムを採用。常に新鮮な空気を取り入れ、汚れた空気を屋外に排出します。
建物の大きさやプランに合わせて、一邸ごとに換気経路の設計を行うため、必要な量の空気を適切に給気・排気することができます。
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へーベルハウス
出典:へーベルハウス
【建材の化学物質への配慮】
ヘーベルハウスは独自の調査・確認によって、主要構造部材の鉄骨や、基礎まわり、断熱材から、クロス、床材といった内装材まで、化学物質の放散量が少ないものを厳選して使用しています。
【空気環境への配慮】
PM2.5対応フィルター搭載「常時換気システム」を採用。
PM2.5とは、大気中に浮遊する2.5μm以下の微小粒子物質の総称です。呼吸器の奥深くまで入り込みやすいなど、人体の健康への影響が懸念されています。
外の汚れた空気が室内に侵入するのを防ぐため、居室にフィルターを通してきれいな空気を取り入れる工夫がされています。
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セキスイハイム
出典:セキスイハイム
【建材の化学物質への配慮】
室内濃度に影響するすべての建材はF☆☆☆☆を採用しています。フローリング、クロス、クロス接着剤をはじめ、収納などの内装部材、建具造作材や下地材まで、品確法でも最高等級にあたる部材を可能なかぎり採用。
【空気環境】
各建材についてできるかぎり独自に放出量を確認し、仕様を評価しています。建材はもちろん、接着材や化粧シートのVOC放出量も把握。
水性印刷や無溶剤系塗装(有機溶剤を含まない塗料使用)といった、放出量がゼロ、または非常に少ない仕様のものを限定採用するようにしています。
完成後の住まいで有害物質の数値を測定・報告も実施しています。
室内空気中のNO2と浮遊粉塵量は、日本アルプス付近の平均値と同程度です。(粉塵:年平均値0.016mg/m³、上位2%値0.038mg/m³ ※きわめて健康とされるレベルは0.03 mg/m³)
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ダイワハウス
出典:ダイワハウス
【建材の化学物質への配慮】
ホルムアルデヒドやVOC(揮発性有機化合物)などの対策を施した建材を標準採用。
商品にもよりますが、外壁や天井・床の断熱材には、ホルムアルデヒドを含まない断熱材を使用しています。
内装材の化粧シートや現場施工用接着剤からも、トルエンやキシレンなどを排除。
【空気環境への配慮】
室内の空気をまんべんなく入れ替える24時間換気システム「風なびES」を採用。スギ花粉を約82%キャッチするフィルター付きで、ダクトを通じて新鮮な空気を送り込みます。
室内の汚れた空気を排出するルートも確保し、24時間快適な空気環境を維持します。
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大手ハウスメーカーなら安心なのか?
上記で見てきたとおり、大手ハウスメーカーであれば建材にF☆☆☆☆を使用し、独自の換気システムを導入して空気環境への配慮もしています。国の定める化学物質の濃度の指針よりも、はるかに下回る数値を実現しているメーカーもあります。
大手メーカーは効果や結果を数値として、きちんと証明してくれる点で信頼性が高いと思います。
ですが、ここで私個人の話をさせてもらうと…
私は一度仕事の関係で鉄骨系の大手ハウスメーカーの工場を訪問した際に、私は体調を崩してしまったことがあります。
その工場内では、構造材である鉄骨をさびにくくするため、鉄骨を薬剤処理をしている現場を見ることができました。
しかし、大量に化学薬品を使用しているせいか、その臭いをきっかけにひどい頭痛とめまいが起こってしまったのです。
その印象が強く、今でも鉄骨の住宅には拒否反応が出てしまいます。
シックハウス対策で建築基準法が改正された後に訪問しているので、クロルピリホスのような毒性の高い物質は使用されていないはずですが、工場内では薬品が液体でさらされているため、化学物質の濃度が高くなってしまい体調を崩してしまったのかもしれません。
大手ハウスメーカーの構造部分の保証期間が長いのは、化学的に作られた建材や部材で強度を保ち、腐敗しにくくしているためです。
木造の家であっても、構造となる部分は集成材という、木材の板を接着剤で張り付け強度を上げた柱です。
危険物質は使用されていないかもしれませんが、化学物質が接着剤として大量に使用してあることに間違いありません。
そうなると、無添加主義の私が求めてしまうのが、「無添加住宅」です。
実はこの名前のとおりの住宅メーカーがあることをご存知でしょうか。
無添加住宅とは?
「無添加住宅」とは、「身体に良くないものは使わない」と明言し、天然素材にこだわった家づくりをしている住宅メーカーです。
出典:無添加住宅
構造材はこめ糊を使用した集成材か無垢材を使用。
床材や建具にも「無垢材」を使用し、壁はビニルクロスではなく自然素材である「漆喰」の塗り壁、断熱材は「炭化コルク」を、屋根には「天然石」を使うなど、徹底的にこだわって家づくりをしています。
住宅の商品タイプはいくつかありますが、化学物質過敏症の方にも対応する仕様もあります。
石膏ボードすら使用せず、人体に有害な化学物質を極限まで排除した徹底的に天然素材にこだわった仕様です。
また、シックハウス保証にも対応しています。
無添加住宅が定めた基準で建築された家にご入居されたお客様において、無添加住宅施工代理店からの完成引き渡し後3年以内にシックハウス症候群を発症した場合、株式会社無添加住宅と施工代理店が協力して症状が改善するまでメンテナンス(再工事)を保証するものです
保証対応の良い大手ハウスメーカーでも、シックハウスに対する保証をするメーカーはありません。
化学物質過敏症の方や空気環境を気にされる方にとっては、一度は検討しておきたい住宅メーカーです。
☆無添加住宅の資料取り寄せはこちら
無添加住宅の本社は兵庫県にありますが、全国の代理店で「無添加住宅」を建てることができます。
まとめ
大手ハウスメーカーは、建材の化学物質や室内の空気環境の改善に技術を駆使して対応し、実験や数値を持って証明してくれます。
ですが本当の意味で化学物質を排除したいのであれば、出来る限り自然素材を使用して家づくりができる「無添加住宅」さんをおすすめめしたいです。
そこまで徹底的に化学物質を排除はしないけど、建材や空気環境に配慮しているメーカーを選びたいのであれば、積水ハウスさん、住友林業さん、セキスイハイムさんが良いのではないかと思っています。
これから住宅を建てる方で、建材の化学物質が気になる方や、室内の空気環境が気になる方の参考になれば幸いです。
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参考URL:
国土交通省 建築基準法に基づくシックハウス対策に
Wikipedia クロルピリホス
Wikipedia ホルムアルデヒド
Wikipedia 揮発性有機化合物